砂団子ハウス 2019/11/17


--潮が引いた直後のマングローブ。泥でベターッとしていた地面が乾いていくと、カニの姿は見えないのに砂団子が次々に出来上がり、気が付くと干潟いっぱいが砂団子だらけとなっていきます。その砂団子は触ってみると中が空洞のトンネル状になっていて、観察してみると、砂団子を作っているカニは、内側から外に押し出すようにしてトンネルを作っていました。砂団子を崩すと地面の中の穴からトンネルが始まっていて、それはまるでトンネル状の砂団子ハウス。満ち引きを繰り返すマングローブの干潟で、その日の干潮のためだけに作られる家。干潟にはエサを求めて鳥もやってくるので、砂団子の中に身を隠しながら安全に活動する点ではとても秀逸なアイデアです。しかもこのカニは非常に警戒心が強く、出来上がった砂団子を崩すだけでは姿を見せません。砂団子ハウスの中にいて外が見えなくても、地面から伝わる圧力などで敵の接近を感じるのでしょう。外敵を感じると、砂団子ハウスが出来上がった後は地下室的になる元の穴へとすぐさま隠れてしまいます。接近後ジッとして待つこと5分(これもカニの中では実に長い)。安心して再び砂団子ハウスを広げはじめたところで、ちょっと砂団子を崩して中のカニの正体を確かめさせてもらいました。うすうす誰なのかはわかっていたのですが、確証を得るためにiPhone片手に動画で記録した次第です。姿を見せることなくマングローブの干潟いっぱいにトンネル状の砂団子ハウスを作るカニは、やっぱり、案の定、ミナミコメツキガニでした。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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