道具選び 2016/3/11


--嘉川設計の新築物件撮影へ。今週は珍しく週に二回の建築撮影です。さて、建築を撮影するたびに欲しくなるのが「歪みとゴーストの出ない超広角レンズ」。上下の写真はシグマ12-24mmの旧モデルで撮影したものですが、シグマ12-24mmの旧モデルは歪みに関しては神的なレンズで、キャノン純正の16-35mmより遙かに気持ちの良い直線を描いてくれます。ですが、難点が一つありまして、ゴーストが出やすいのです。上下の写真は幸いにもゴースト無しでしたが、ゴーストが出る時は紫色の斑点が数個写ったりします。対策として同じ位置から数カット撮りますが、その中にゴースト無しの写真があればOK。もし全てにゴーストがある場合は、修正しやすいカットを選んで、紫の斑点を消す作業が必要になります。ゴーストが出たからその部屋の写真無し!ってわけにはいかないですものね。もう一つ使う超広角ズームのEF16-35mm F4Lの方は最新のレンズ設計でゴーストも出にくく、現像時に歪みを補正すれば上等です。でもやっぱり16mmより広い画角が欲しい場面があって、そんな時に12-24mmに付け替えると、「ああー広いって素晴らしい」とさえ思うのです。そういうわけで最新のレンズ設計で超広いEF11-24mmに興味関心がありありなのですが、いかんせん高い。メチャ高い。なので、今はせっせと地道に紫斑点を消すのであります。いつか買うぞーと思いながら。でもゴーストの事を除けば、5万くらいで12mmの広さを提供してくれる旧シグマ12-24mmってコストパフォーマンス凄いですよね。ちなみに旧12-24mmは、12mmでは周辺光量不足が酷く、若干樽形なのでそのままでは使えません。が、今はPhotoshopやライトルームで周辺光量不足と歪みは一発補正可能なのです。つまりPhotoshopやライトルームとセットにすることで建築で使えるレンズになるわけです。あと、そうそう、12-24mmの15mm付近に関しては歪み補正も必要ないほど真っ直ぐです。15mm付近は少し絞れば周辺光量不足も解消されるので、撮って出しで使える建築レンズになります。ただ色が結構黄色いのですが、そこは最新カメラのオートホワイトバランスなら大丈夫でしょう。って余談が長くなりましたが、レンズもただ広さが違うだけでなく、解像感に色の出方、そして歪み方にボケ味・・考えると色々ありすぎるくらいです。どのレンズを選ぶかで撮れる写真も違ってくるので、道具選びってホント考えさせられますよね。

撮影地「奄美市」


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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