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■ 新婚旅行「マンハッタンの朝」 1/30

--ビルが建ち並ぶマンハッタンでは、大きな壁にさえぎられて朝日がなかなか入ってこない。ホテルの部屋から外を眺めていると、木漏れ日のように差し込んできた光がスポットライトのように部分部分を照らし出してゆく。

--旅の間、定番のように夕方は仮眠をとり朝は早起きという生活が続いた。早起きといってもそのまま朝食に向かうので外へ出ることはなかったのだが、最終日は近所のスーパーでお土産を調達するために朝の4時から外へ出た。スーパーであれやこれやと土産を買いホテルに戻ったのが5時頃だったろうか。ビルとビルの間を横切ろうとした瞬間、動き始めた街の向こうで夜が明けようとしているのが見えた。

--いつもホテルで朝食をとっていたので、午前7時〜8時頃の外の姿を見ることはなかったが、最後の朝は迎えのバンを待ちながら少し外を歩いてみた。

--外へ出ると辺りはすっかり朝の雰囲気で、喧噪と活気にあふれていた。ビルの向こうではまぶしい太陽が輝いていたが、壁にさえぎられてなかなか顔を出そうとはしない。が、しばらくすると私が立つストリートにも光が射し込んできた。シャッターを数回切ったところで「リョー」と呼ぶ声。視線を落とすと、もう迎えのバンに荷物が積み込まれていた。「はいはーい」と駆け足でマンハッタンに別れを告げた。

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このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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