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■ ある寒い日の焼内湾  3/24

--ひと時の春日和が嘘だったかのように、また北風が吹き荒れている。今回のはまた特にひどい。台風並みにゴーゴーとうなりが聞こえる。重い車でさえも突風で方向をズラされるぐらいだから、自転車や歩行が大変なのは言うまでもない。風に向かって歩く時は目を細めたり、時にはつむったり。三寒四温とはよく言ったものだと、今日はほとほと感心した。

--これほどまでに北風の強い日は、四方を山に守られた焼内湾であってもザワザワザワと海が毛羽立つ。肌を刺すほどの冷たい空気は視界をクリアにし、空気中をうごめく風とは対照的にファインダの中は穏やかで透明感に満ちていた。夕陽に染まる焼内湾。海面に描かれた模様だけが、風の強さを物語っていた。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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